効率的な営業のテクニック
-
営業活動を成功させるには、市場やサービスに同時に適応する能力と、粘り強い営業活動が必要となります。 営業(セールス)という行為は、年々進化して、方法も多岐にわたっています。 売ることは、徹底的に分析・研究されたルールと規則性があります。
セールスとは何か?
営業やセールス、営業担当というと、まず何を思い浮かべますか?おそらく、なにかネガティブなイメージを持っているのではないでしょうか。ほとんどの人が、押しつけがましい電話勧誘やセールスマンと関わったことがあるはずです。 「販売」とは、単に商品やサービスをお金と交換することだと思われがちですが、それだけではありません。
売るとは、価値と価値を交換することです。 強引で押し付けがましいタイプの営業担当者は、買ってほしいものと引き換えに提供する価値の説明を怠っているということです。 ここでは、営業行為をより成功に導くテクニックを紹介します。
見込み客を徹底的にリサーチする
セールスのテクニックや会話を練習することも大切ですが、見込み客となりうる会社や担当者のリサーチも重要で、欠かせません。最近では、会社の従業員数、資本金、取引先など、インターネットで何でも調べることができます。このような情報を得ることで、自分には合わない相手だと判断することができ、合う相手を探す時間を短縮することができます。
また、このようなリサーチは、特定のペルソナに対して自社のプレゼンテーションを行い、営業活動をするための準備にも役立ちます。年齢、学歴、会社での地位、住んでいる場所などが自分にとって身近な人の方が、話しやすいからです。 購入者のペルソナを知ることで、彼らへの製品の販売が容易になるでしょう。
顧客と信頼関係を構築する
どこにいても、誰と話していても、人脈を作ることができる営業担当者がいます。しかし、そんな担当者でも、すべての人と意気投合することは難しいのが現実です。だからこそ、顧客と信頼関係の築き方を習得するのは、最も難しいセールステクニックのひとつなのです。
多くの場合、新人の営業担当者は直感的に見込み客にたくさんの質問をし始めてしまいますが、これでは見込み客に押しつけがましいと解釈されても仕方ありません。あるいは、本題に入って商品を紹介し始めるのが早すぎて、押し売りのように思われてしまうこともあります。 そこで、見込み客と信頼関係を築きたい場合は、個人的でありながら誰もが共感できるような自分のことを話すと効果的です。「美味しいレストランを見つけた話」や、「家族やペットの話」など、近況を見込み客と共有しましょう。このようなちょっとした世間話が、営業担当者を人間的で親しみやすい存在にしてくれます。そうすれば、ただの迷惑な営業担当者とは思われなくなるでしょう。
質問を投げかけ、見込み客の課題を特定する
見込み客に電話をかける前に会社、従業員数、市場での状況、最大の競合他社などを時間をかけてリサーチし、しっかり確認することが重要です。見込み客が電話に出たら、真っ先にただ製品やサービスを紹介するのではありません。まだ、その段階ではありません。 自社の商品やサービスを紹介する前に、どの商品やサービスがお客様に最適なのかを確認するための質問をする必要があります。そのためには、「なぜ質問をするのか」という必要性を説明することが重要です。 最初に同意を得て、質問の価値を理解していれば、見込み客はこちらに協力して、質問に答えてくれる可能性がはるかに高くなります。営業チームには、見込み客をよりよく理解するための質問のリストが必要です。常に別のタブで開くか、目の前にプリントアウトして置いておくとよいでしょう。
見込み客が質問に答え、見込み客が直面している課題、ニーズを特定したら、いよいよその解決策として自社のサービスを提案します。これはかなり効率的な営業の手法ですが、マスターするのが難しいテクニックの一つです。自分のサービス、見込み客の直面している課題の解決策としてうまく提示するには、練習が必要です。特に電話で営業活動をする場合、声のトーンによって相手からの印象が大きく代わります。低いトーンで話すと相手に単調でつまらない印象を与えてしまいます。甲高い声で早口に話すと、緊張しているように見えてしまいます。自分の口調や話すスピードを確認し、相手が聞き取りやすいようにゆっくり話すようにしましょう。 そして、自社の商品やサービスを提案する際は、その導入事例も合わせて紹介すると、より具体的に利用する場面のイメージが出来るため、顧客に安心感を与えることができます。また、自信を持った口調で話すことも大事です。
自社のサービスがお客様の役に立つと確信していれば、お客様はあなたとあなたのサービスを信用してくれる可能性が高いです。
セールス・イネーブルメントを活用する
「セールス・イネーブルメント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。欧米では広く重視されてきた考えですが、近年日本でも注目をされています。 セールス・イネーブルメントとは、広義では『営業活動をテクノロジーの力で効率化し、成果を最大化するための新たな手法・活動・技術』を指します。(出典:ITR White Paper「営業課題の解決に向けた SalesTechの考察」)。 つまり、営業チームが効率よく結果を出すための体系化された手法やテクニックのことです。
具体的には、営業担当者のスキル向上を目的として行う研修や教育、営業時に使用する会社案内や製品カタログ、Webサイトコンテンツといった営業ツールの開発、営業活動の前段として行われるマーケティング活動も入れることができます。これらの活動を営業組織の強化・改善につながる活動として総括し、売り上げに対する影響力を測定可能な状態にすることが大切になります。
そのためには、営業チームが効果的かつ効率的に販売できるよう、適切なトレーニング、販売テクニックを身につけ、ときには営業活動を手助けするツールを利用する必要があります。 セールスイネーブルメントを導入したお客様からは、「ビジネスを始めた当初から、導入しておくべきだった。そうしていれば、今頃、会社のレベルはまったく違ったものになっていただろう」という声がよく聞かれます。 セールス・イネーブルメントを活用することは、営業活動で成果を出すことにおいて大きな手助けとなります。
自社のサービスが見込み客のニーズを満たせないと判断したら、無理に押し付けない
見込み客が興味を持っていても、その会社には合わない場合があります。そのような場合は、正直に話しましょう。今は売上に結びつかない場合でも、数年後に顧客になってくれるかもしれないし、他社に紹介してくれるかもしれません。 長い目で見ると、ニーズを満たせないものを無理に押し付けて顧客の信用を失ってしまうよりも、正直に本当のことを伝えたほうが良い結果につながります。営業活動の中で見込み客に誤った期待を抱かせることは、信頼を失ってしまうことに直結します。
顧客と良好な関係を維持する
契約を成立させればそれで終わりではありません。見込み客が契約して顧客になった後も、その関係を維持することが重要です。お客様の悩みや心配事を理解し、耳を傾けることが大切です。 顧客と友好的な関係を維持することで、顧客があなたの会社と長く付き合っていくことになり、新たな受注に繋がる可能性が高くなります。
さいごに
理想的な顧客を見つけ、信頼を築き、解決策を提示し、契約を締結し、関係を維持していきましょう。 効果的なセールステクニックを理解することで、お客様と会社に利益をもたらす方法で製品やサービスを販売することができます。 これらのセールステクニックを列挙すると、売ることは簡単に思えるかもしれませんが、実際に成功させるには多くの練習が必要です。